縞馬は青い

縞馬は青い

映画とかドラマとか、好きなもの

先週食べたカルチャー(20年7月1週目あたり)

先週観た映画、ドラマ、バラエティ、YouTube、ラジオの記録。いじめ加害者を描いた映画『許された子どもたち』とNetflixの『呪怨:呪いの家』にやられた。下に書いてないのだと、霜降りせいやの影響で今さらMCバトルにハマってしまってる。言葉のあんな操り…

先週食べたカルチャー(20年6月4週目あたり)

先週観たバラエティ、映画、ドラマ、雑誌、YouTubeの記録。 * * * 2週だけのかまいたち冠特番『かまいガチ』の1週目が放送されていて(2週目は7月4日深夜)、相手を引き立たせながら自分たちも引き立つという中々かまいたちらしさが出ている番組だった。…

先週食べたカルチャー(20年6月2〜3週目あたり)

「ポップカルチャーをむさぼり食らう」というエントリーを1年以上、毎月やってきたのだけど、1か月のことを一度に振り返ることの難しさを感じつつあったので週一に変えようと思う。先週観て印象的だった映画、テレビ、ラジオ、雑誌、YouTubeの記録。 * * *…

恋の彷徨者たちの足跡ーー今泉力哉作品における“迷子”と“交差点”についての覚書(『街の上で』論序論)

今泉力哉監督の最新作『街の上で』が公開されたタイミングで書こうと思っていたこと、来春以降に延期となってしまったので一旦この機会にまとめてみました。世紀の大傑作映画につながる、今泉映画論の序論的扱いです。それにしても『街の上で』のTシャツ(大…

2020年5月のカルチャー雑記②リモート映像作品の救い

世間で流行りの『愛の不時着』『梨泰院クラス』(第1話だけ観た)には手を伸ばさず、『ハーフ・オブ・イット』も観たけど微妙にハマらなかったり、『鬼滅の刃』も『約ネバ』も『ヒロアカ』もアニメには興味をそそられなかったり、コロナ以前にかろうじて製作…

外を覗くこと、扉を開くこと、書くこと……『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』雑感

『ストーリー・オブ・マイライフ』はさまざまな“関係性”を描いた映画である。僕は若草物語の原作を知らなかったから、最初はその登場人物の多さと人物関係がわからなくてちょっと焦った。でもヒロインである次女・ジョー(シアーシャ・ローナン)を中心とし…

2020年5月のカルチャー雑記①リアリティショーとお笑い

信じられないスピードで情報と流行が入れ替わる現代にあって、今回のコロナは強制的に時流にストップがかかるいい機会だと最初の頃は楽観視していた。でもそんなことはあり得なくて、排水溝をなくした浴槽のなかに水が流れ込み、そして溢れ出ていくのをただ…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2020年4月)

映画館に通えなくなってから早1か月半くらい。それまでは週末に2〜4本の新作映画を観ていた生活が一変し、演劇もライブも軒並みなくなって、世界中の人々と同じように僕も一日中家にこもっている。ふと気づくと1か月以上、対面で知り合いと会ってない。仕事…

東京で“迷子”になる人々/今泉力哉『退屈な日々にさようならを』

「でも、生きてたでしょ?」と何度も問う松本まりかが印象的だ。今はもういないけど、たしかにあのとき生きていて、生きることと死ぬことが肯定でも否定でもなくすべて等価に見つめられている感覚。生と死、双子、福島と東京のふたつの顔、同性愛やバイセク…

かが屋のコント26本レビュー

2週間ほど前から『みんなのかが屋YouTube channel』でかが屋のコントが大量放出されている。これがほんとうにどれも面白くて味わい深くて愛おしくて。感激しっぱなしだったので現在UPされている26作品を全作レビューしてみた。特に好きなのは、『市役所』『…

今泉力哉『有村架純の撮休』第6話:好きだから不安

『有村架純の撮休』がとんでもなくおもしろい。有村架純が有村架純としてそのまま本人役を演じるこのドラマでは、是枝裕和や今泉力哉、砂田麻美、ふじきみつ彦といった名監督/脚本家たちの手によって有村架純の日常にそれぞれが考える「物語」が被さり、そ…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2020年3月)

以下、フィクションです。 未知の感染症が世の中の空気をすこぶる悪くするなか、その日、僕は目黒川に桜を観にきていた。不要不急の外出を控えなさいと都知事ちゃんが要請するその1週間前、倫理的にはギリギリ外に出ることが許されていた3連休のとき。Tinder…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2020年2月)

最近の僕のいちばんの関心事といえば(カルチャーの話です)、「この作品はおもしろい/おもしろくない」あるいは「この作品は社会的価値がある/ない」とかって、誰がどういう風に決めるの?っつうやつ。もちろん答えは決まっている、私たち一人ひとりだ。…

ただひたすらに幸せなーー『架空OL日記』が晴らす“月曜日の憂鬱”

YouTuberのモーニングルーティン動画ばりに長尺でみせる〈私〉(バカリズム)の朝の日常風景。例えば、洗面所の蛇口をひねってからトイレに行くという決まりきった日々の動線(用を足している間に水がお湯になっているという算段)に現れているように、どんな…

赤名リカ、その存在の証明/坂元裕二『東京ラブストーリー』

輝くほど真っ白なコートに身を包み、まっすぐでピュアネスな恋心を交感させるリカとカンチの恋物語、『東京ラブストーリー』。飛行機に乗って文字どおり“空から東京の地に舞い降りた”カンチに、まるでそのときを待ち望んでいたかのように惹かれてしまうリカ…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2020年1月号)

この世はすばらしいカルチャー、コンテンツであふれている。しかし当然のことだけど、そのすべてを一個人でキャッチすることはできない。そんな当たり前のことを忘れ、危うくアパートの更新料を払えないところでした。例えば夜遅くにやっていたドラマ、例え…

寄生虫は輪廻のなかを蠢く/ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』

(※物語の展開・ラストにがっつり触れるレビューなのでどうか観賞後にお読みください) 「計画を立てると必ず、人生そのとおりにいかなくなる。絶対失敗しない計画は、“無計画”であることだ」 本作においてさまざまな人物から発せられた「計画はあるの?」と…

ノア・バームバック『マリッジ・ストーリー』|その言葉で変わってしまうほど過去はヤワじゃないはず

言葉はいとも簡単に過去を改変してしまう。ときに痛々しく、またあるときには優しく包み込むように。そうした「言葉の鋭敏さ」をひしひしと痛感させられるのが、『マリッジ・ストーリー』という映画がもつ魅力(、あるいは恐ろしさ)のひとつだと思う。 ◆言…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2019年12月号)

『ビート・パー・MIZU』のヒロイン・石川瑠華さん 年末年始の省エネモード発動〜! ゆるい感じで書いていきますよ〜。ってな感じで4月からつけはじめたカルチャー日記もなんとか飽きずに続けてこれて、今年は以前よりも多様なカルチャーに触れることができた…

My Best Films of 2019

兵庫に里帰りしてもわざわざ京都(みなみ会館)まで行って『象は静かに座っている』(4時間弱の超大作)を観にいったり、実家では今年見逃した作品をストリーミング配信でカバーしたり、2019年は最後の最後まで映画を観切った。鑑賞数はだいたい110本くらい…

ハロプロ日記(2019年12月)

早くお雑煮を食べたい。そんなはやる気持ちを抑える12月、年の瀬の東京(から兵庫へ帰省中)。今年の4月からカルチャー日記をつけはじめたんですが、ほぼ毎月ハロプロと千鳥の話をしていたことに気づきました。飽き性の僕がこうなっているのは、ひとえに、新…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2019年11月号)

11月は、“人生でいちばん口内炎が痛い日”があった。これはその日に書いている。憎たらしいったらありゃしないそいつは、下の歯にちょうどあたる位置にできていて、しゃべるのはおろか、何もしてなくてもずっと全身を痛みが貫いてくる。こうやって事細かに描…

言霊と光、心を導いて/中川龍太郎『わたしは光をにぎっている』

確信的な 朝を何度も迎えにゆくために/これからもずっと どうにかしなくちゃ/君をおどろかせていたい/確信的だ 今日は必ずいいことあるはずだ/追いかけたバスが待っていてくれた/かっこいいまま ここでさよなら ーー「Home Alone」 恋しい日々を抱きし…

狂う男、狂わされた女ーー死の季節に生が薫る『マチネの終わりに』

『昼顔』の西谷弘監督×井上由美子脚本コンビということもあり、ただの大人の恋愛映画じゃないんだぞ、という薫りがぷんぷん漂う本作『マチネの終わりに』。はじまりからしてとても不穏で、いやに甘美。 そのはじまり。耳心地のいい音楽が心をやさしく撫でて…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2019年10月号)

10月もカルチャーは豊作であった。 とりあえず羅列してみる。 [映画]女が階段を上る時(DVD)/ジョーカー/蜜蜂と遠雷/宮本から君へ(2回目)/お嬢ちゃん(2回)/ぼくのエリ(ヒューマントラストシネマ渋谷)/街の上で(下北沢映画祭)/ブルーアワー…

血のつながらない家族をつなぐもの/常盤司郎『最初の晩餐』

「食卓」ってとても不思議なものだ。家族がそろって机を囲み、同じものを食べる。みんなで一緒にテレビを見ることがなくなり、ましてや一緒に外に出かけることがなくなっても、食卓だけは、家族が集い同じものを享受する場所として残っていたりする。みんな…

今泉力哉『街の上で』ーー下北沢という街に生きる人間たちの、“ストレートな想い”の物語

10月13日(日)に開催された下北沢映画祭にて、今泉力哉監督の長編映画最新作『街の上で』がワールドプレミア上映を迎えた。台風によって開催も危ぶまれたなか、一本の映画は堂々と産声を上げながら誕生し、会場に響き渡っていた笑い声や感嘆の声から察すれ…

世界が鳴ってるーー抑圧と開放の映画『蜜蜂と遠雷』

「音楽になったね」 耳をすましてみると、外でポチャンと音がした。なんだか雨が降ってきたみたい。その音に合わせて鍵盤を一音、また一音とはじいてみる。すると心地のいいリズムが、私とお母さんの心が高鳴り出す瞬間を捉える。 いつしか一音は連続して音…

ポップカルチャーをむさぼり食らう(2019年9月号)

タイトルに“ポップ”って付け加えてみた。いや、今まで不安だったんですよね。自分の好きなものってメジャーからは外れたもので、ポップと言ってしまうのはおこがましいんじゃないかってずっと思ってて。でもポップって別にメジャーってことじゃないし、僕は…

転生したら幸せになれますか?/森下佳子『だから私は推しました』第7話

ついに訪れた“押す”瞬間。第7話でもこれまた不気味な「階段」 が頻出し、 迷宮のようなこの世界から抜け出せずにいる登場人物たちの苦悶する様が描かれる。 高校生活でいじめ/ いじめられていた塚本美花はサニーサイドアップのハナとして第二の人生を生き…