2日前に買った冷凍のむきエビでエビチリを作ろうと思ってレシピを調べたら、あのトロトロの赤の大部分がケチャップで構成されていることを初めて知って驚いた。中の食べ物に洋っぽい調味料が入ってるだなんて。まだまだ世界には知らないことがいっぱいあるんだなぁ。中華料理屋の冷蔵庫にもケチャップがストックされてるってことだよな。エビチリ以外にもケチャップは使うのだろうか。試しにエビマヨのレシピを調べてみたらそっちにも入っていた。オーロラソースでできてるってこと?ちょっとにわかには信じがたいな。内容量を気にしてしまうと素直に味を楽しめなくなってしまうタチで、作ってみたエビチリもなんだか微妙だった。
昨日みた『海辺の彼女たち』のことをぐるぐる考えている。3日前くらいからチケットをずっと取り損ねていてようやく観れた(ずっと販売即満席状態だった)。若き在日ベトナム人女性3人が過酷な技能実習制度から逃げ出したあとを描いた映画。88分という尺のタイトさは「学校の授業とかでも使ってもらえるように」という監督の狙いの結果であるということを後に知って、その姿勢も含めて素晴らしいなと思った。冒頭の夜の逃避行の場面について、映画ジャーナリストの金原由佳さんがパンフレットで書かれている内容がすべてを言い得ていると思う。漆黒の闇とクロースアップ。それは「ぐっと見つめる」という行為を否応なしに引き込む映像。社会の中で不可視化された存在に目を向けさせるという力学でもある。先日の『事件の涙』も想起した。役者との距離感やワンシーンワンショットの技法、政治性よりも人間を重視する姿勢に「日本のクロエ・ジャオ」という見立てをしてみたけれど、まぁ安直な比喩だよなと思う。そんな枠には囚われない面白い監督。
今日は『童年往時 時の流れ』をk’s cinemaで。138分ってちょっと長いし寝そうだから観るの迷ったけど、これを逃すとホウシャオシェンの映画しばらく観ないだろうなと思って(映画館じゃないと眠気が…)行った。とてもよかった。まず第一に、お昼ごはん食べたあとにも関わらず寝なかった。淡々としているけれど、子ども映画の淡々はむしろいつまでも観れるかも。台湾独特のノスタルジーもあるよなぁ。監督の自伝的な映画とされている本作。兄弟めちゃくちゃ多いのに兄弟で戯れあったり喧嘩するシーンがほぼない異様さに気づく。ごく個人的な記憶の羅列のような映像は、それゆえに一般的な家族映画にはないリアルな断片を見せてくれていた。
『大豆田とわ子と三人の元夫』第4話にしてきたきたー!って感じだ。坂元裕二節、大炸裂。正直2、3話でちょっと気分が盛り下がっていたから、ちゃんと引き戻してくれて助かった。今回はセリフとか行動がいちいち面白くて笑ったし、市川実日子のアセクシャル描写に地上波ドラマの進歩を見たし、石橋静河に大いに虜にされた。はっさくはもう、A子さんの恋人のA太郎の10年後みたいにしか見えないでいる。好きでもないものをなんとなく…、がテーマな第4話。あるいは好きでもないものは好きでもないと断言するか。