My Best Films of 2025 - 他が道を行く!
いつも年が明けてから一年に観た映画やら触れたカルチャーの振り返りをするから、思えばそこには次の一年を予感するような言葉が書かれている。一年前に書いた記事、2024年ベスト映画記事のタイトルは「歩きながら思い出す」だった。自主制作雑誌の『VACANCES』では寄り道をテーマに新刊を制作し、自分で作ったZINE『公園にしかない緑』も外を歩きながら書いた。2025年を振り返って浮かんだのは「他が道を行く!」という言葉だ。どういう意図かは思い出せないけど、いつの日かの日記に書かれていた一文。自分にとっての楽しい時間を確立しつつ、他者や外の存在と影響し合いながら生きていきたいと思う。
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10.イ・オニ『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』
9.早川千絵『ルノワール』
8.ダーグ・ヨハン・ハウゲルード『DREAMS』
7.芳賀薫『風のマジム』
6.ホン・サンス『小川のほとりで』
5.河合健『みんな、おしゃべり!』
4.大九明子『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』
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3.三宅唱『旅と日々』

2.ポール・トーマス・アンダーソン『ワン・バトル・アフター・アナザー』


1.サム・H・フリーマン、ン・チュンピン『FEMME フェム』


+α 他に好きだった10作品
- 岩井澤健治『ひゃくえむ。』
- ショーン・ベイカー『ANORA アノーラ』
- ジェームズ・ガン『スーパーマン』
- 呉美保『ふつうの子ども』
- 永田琴『愚か者の身分』
- ジョン・クローリー『We Live in Time この時を生きて』
- ミヒール・ブランシャール『ナイトコール』
- コラリー・ファルジャ『サブスタンス』
- エドワード・ベルガー『教皇選挙』
- 金子由里奈『外と』
旧作映画
- ミゲル・ゴメス『私たちの好きな八月』(Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下)
- モフセン・マフマルバフ『パンと植木鉢』(シアター・イメージフォーラム)
- ジャック・ロジエ『オルエットの方へ』4Kレストア版(ユーロスペース)
- ホウ・シャオシェン『冬冬の夏休み』デジタルリマスター版(新宿武蔵野館)
- ネリー・カプラン『シャルルとルシー』(Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下)
- アンソニー・ウォラー『ミュート・ウィットネス』デジタルリマスター版(シネマカリテ)
- 石井隆『ヌードの夜』(U-NEXT)
いろいろベスト
- ドキュメンタリー/NHK『ETV特集 1000番地 土地と人間に関するレポート』、藤野知明『どうすればよかったか?』、上田大輔『揺さぶられる正義』、松原文枝『黒川の女たち』
- 小説/大崎清夏『湖まで』、パク・ヘウル『この星を離れた種族』、島口大樹『ソロ・エコー』
- 人文書/東浩紀『訂正可能性の哲学』、宮野真生子・磯野真穂『急に具合が悪くなる』、難波優輝『なぜ人は締め切りを守れないのか』
- 詩集/究極Q太郎『散歩依存症』
- エッセイ/生湯葉シホ『音を立ててゆで卵を割れなかった』、山田由梨『ぜんぜんダメでパーフェクトなわたしたち』、太田尚樹『グレーとライフ』
- マンガ/千葉ミドリ『緑の予感たち』、小川しらす『あみかはポテトになりたかった』、panpanya『つくもごみ』、夕暮宇宙船『utopia』、最後の手段『えんちゃんち』、INA『20光年』、MISSISSIPPI『月の裏で会いましょう』、清野とおる『「壇蜜」』第1巻、奥田亜紀子『シューリンガンの息子』、かわじろう『あたらしいともだち』
- ZINE(自主制作)/飯村大樹『失われた「実家」を求めて』、稲荷直史・金井球『廻る、テニス、ソフトテニス』、夕暮宇宙船・sonofins・カウ・リバー・松林〽︎ビーチ『だめこりゃペンギン群島』、岡崎睦・野路学『SIDE STEP』、岐阜県本の市で出会った山下さん(@gerounko)の名もない写真集
- アンソロジー/BREWBOOKS『絶不調にもほどがある!』
- 演劇/ロロ『まれな人』、ダウ90000『ロマンス』(配信)、ほりぶん『これしき』(上映会)、OKプロジェクト『映画『観測者たち』のための演劇『観測者たち』』
- お笑いライブ/グレイモヤW
- 音楽ライブ/折坂悠太『のこされた者のワルツ』(@NHKホール)、柴田聡子 presents「ありがとう」vol.2 〜柴田聡子(BAND SET) × kanekoayano(@EX THEATER ROPPONGI)
- アーティスト/HANA(10月くらいに急にハマった)
- MV/HANA『My Body』
- アルバム/Sunset Rollercoaster『QUIT QUIETLY』、ラッキーオールドサン『mad&cute』、ジョンのサン『ショートガイド』、諭吉佳作/men『テーブルテニスのゲームのレフィル』、kanekoayano『石の糸』
- ドラマ/安藤奎『じゃあ、あんたが作ってみろよ』、松本佳奈×米内山陽子『ひらやすみ』
- ゲーム/『ホグワーツ・レガシー』
- 恋リア/Prime Video『ラブ トランジット シーズン3』、Netflix『オフライン ラブ』
- 配信番組/U-NEXT『芸人キャノンボール2025』、Netflix『ファイナルドラフト』
- YouTube/ゲンロン「東浩紀が参院選の結果を見つつひとりクダを巻くだけの限界雑談特番 有識者の分析に飽きたらここだ!+自民から参政・共産まで、視聴者大討論会」、現実チャンネル「縛り旅3」、健康チャンネル、カミナリの記録ゲーム「アタック25」「青鬼」、蕎麦とハンバーガー「【大遅刻】真海子がお寝坊したのでレイチェルがノート作りに行った」、粗品「ツッコミマン」「カジノで1億勝負する粗品2025」、BMSG「No No Girls」、ニューヨーク「【芸人トーク】カナメストーン M1ラストイヤーで事務所違う同期はずっと一緒に住んでるし仲良すぎてヤバかった」
- Podcast/『金子由里奈と高島鈴の意味不明おばさん』、『上坂あゆ美の私より先に丁寧に暮らすな』、『本の惑星』、『鈴木ジェロニモの感情』、『知らねえ単語』
- お笑いのネタ/タワー「皿うどん」、たくろう「ビバリーヒルズ」、生姜猫「写真」、豆鉄砲「ゴミ袋」、イチゴ「52歳熟女チエコ」
- 場/本栖湖(3年連続)、高円寺・hoipoiの2階、サンハトヤ、石川県立図書館、ON READING、東京堂書店、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下、神代植物公園
- 人/河村勇樹、永井孝典
- 食/広島県のお好み焼き屋「中ちゃん」のウニクレソン、岐阜県の大衆居酒屋「菊川酒造東店」のどぜう唐揚げ





旅と日々と映画『旅と日々』
これは文フリの前日、2025年11月22日に書いているのだけど、1週間前に伊豆へ旅行にいった。『SUPER HAPPY FOREVER』を観て以来(にしては短いけど)いつか泊まりたいと思っていたハトヤホテル(正確にはサンハトヤ)に、高校のときの友だち3人と行くことができた。みんな初めてさわやかのハンバーグを食べて感激し、そのまま富士サファリパークに行って車でサファリルートを巡りながら、熊やライオンが目の前を通り過ぎるのを見てきゃっきゃっした。街での熊出没がこれほど話題になっているのに、目の前にはじゅうぶんな餌が与えられているおかげで襲ってこない熊がたくさんいて、ちょっと倒錯した気持ちになる。これも日々と隔絶されているという意味で旅らしいかもしれない。日が暮れてからようやくサンハトヤに着くと、ホテルの前にはいくつかのバスが泊まり、そこからコンパニオンらしき女性がたくさん降りてきてめちゃくちゃ驚いた。どこかの企業の50周年記念パーティーが開かれ、駐車場にはカラオケの声が漏れ聞こえてくる。自分は経験していないのに、ここにはバブルの名残を感じた。というかそこだけまだぜんぜんバブルみたいな空間だった。
いつも僕は人と旅にいくと「切なさ」をお土産として持ち帰ってきてしまうのだけど、今回はほとんどそういうものはなかった。強いて言えば、熱海の秘宝館を訪れたときに小学校の教員をしている友だちが「これはあかんやろ…」と笑いながらも若干気まずそうにしていたこと(彼はそうしたコンテンツへの耐性がゼロらしい)と、天然記念物の大室山に訪れたもののロープウェイが80分待ちとかで諦めたこと(予習してないのになんとなく絶対登れると思ってた)と、ブラック企業で働いている友だちが仕事で手を怪我したらしいのだけどなぜか労災が落ちないタイミングだったと話していたこと。他にもけっこうある。意外とあるな。他者への「かわいそう」という感情が切なさにつながっているのだけど、勝手にかわいそうと思われる身にもなったほうがいいかもしれない。
そんなこんなで東京へ帰ってきたのだけど(友だちはみな関西在住で、僕だけわずか40分の新幹線で東京へ帰ってきた、切ない)、文フリ周辺のこの時期はいつもとても忙しい。と言ってもいつも文フリに合わせてつくっている『VACANCES バカンス』は今回に限って新刊を用意しなかったので、自作のZINEやフリーペーパーをつくるのに少々手こずったくらい。今回、『VACANCES バカンス』の新刊をつくらなかったのは、自分たちの文章をそれぞれ一回まとめて売ろうと決めたからだったけど、バカンスはいつも2人でつくっているからなんとか互いを監視してつくれていたわけで、個々で動くとこれがまるでダメだった。しかも8、9月ごろ、なんとなく2人とも何に対してもやる気が起きなくなり、その原因はバカンスをつくっていないことだとある日ふと気づく。仕事ばかりをしている毎日は、それが特段しんどくない仕事であっても、徐々に心の活力が消えていくものだ。僕たちにとってバカンスは、仕事からの逃避であり、旅であり、精神的な休みであった。よく「半年に一回も、仕事の傍らでZINEつくってるってすごいですよね」と言われるけど、僕たちのこれは労働とか作業とかではなくただ単に休みなんだからすごくもなんともない。そんなことに改めて気づいてから、僕たちはすぐに次の号の話をし始めた。
三宅唱監督の映画『旅と日々』の中に、「旅とは言葉から離れようとすることかもしれない」という主人公・李(シム・ウンギョン)の独白が出てくる。李は映画やドラマの脚本を仕事にしていて、その執筆作業に行き詰まる(?)なかで旅に出かける。彼女が泊まるボロ宿(宿の予約をしていなかったため、飛び込みだとそこしか泊まるところがなかった)の主であるべん造(堤真一)から、「この宿のことを脚本にするのはどうだ?」と提案されて、「じゃあ」と言ってべん造にあれこれパーソナルなことを尋ねるけど「オメェは他人のことに深く入り込みすぎだ」とかなんとか言われるシーンがおもしろい。旅先というのは私たちの思い出の中にあるので美化されているけれど、そこにだって住んでいる人がいるし、生活や過去があるし、汚い面も当然ある。タイトルにかければ、誰かにとっては旅であっても、その先の誰かにとっては日々であるもの。日々を尋ねていけば見せたくない部分を答えることになるし、そうでないと映画はつくることができない。べん造の見積もりが甘かったのだ。
「旅とは言葉から離れようとすることかもしれない」という李の言葉どおり、旅は言語化の範疇を超えている。ただ楽しいときに、それ以上の言葉はいらないように。一方で、日々とは言語化の応酬だ。仕事ではプレゼン資料を作ったりメールを打ったり、誰かを説得するために言葉を尽くしたり。SNSには言葉があふれ、我々は常に他者とコミュニケーションをとっている(コミュニケーションや今書いているような文章は「言語化」とは違うかもしれない。「言語化」はちょっと無理しているイメージがある)。僕の嫌いな言語化は、生産性や社会性などとも言い換えることができるものかもしれない。そこから離れるのが旅。固定化された考えから、流動性を取り戻すのが旅。そんなものを目指して旅に出かけた李は、旅の中にまた日々を見出し、脚本を書き出すだろう。これは『VACANCES』も同じで、ライターの仕事をしている僕たちはひとときの間、バカンスの制作という旅(インタビューや寄稿依頼)に出かけて言語化から離れるが、最終的にそこで何かを獲得し、再び言語化の世界に戻ってくる。『旅と日々』は、主人公が、李という韓国人である設定が徐々に生きてくる映画だ。彼女はあるとき旅するように日本に来て、それが日々になった。またこのボロ宿も、彼女にとっての日々になりつつある。そこで獲得した言葉をアウトプットしたら、彼女はまた旅に出かけていくのだろう。この言語化に満ちた世界に縛りつけられないように。
【三宅唱監督インタビュー】映画『旅と日々』|ロングショットで自然を収める歓び | UOMO
↑取材して、書いたやつです🙇
VACANCES第6号刊行+文学フリマで気になる本!



文学フリマは人が多すぎて大変だというイメージが大きくなってきているような気がするし実際そうなのだけど、楽しいこともあるしぜひ来てほしいよ!という思いを込めて、今回も最新刊をせっせとこしらえた『VACANCES』第6号(とってもおもしろい)の紹介と、他の気になるブースや本について書きたいと思います。
5月11日の文フリでは、既刊の第3号(残り10冊ほど)と第4号、第5号、新刊の第6号を販売します。文フリで新刊をご購入いただいた方には特典でポストカードも付きます!🪿🥖
あと、2月の文フリ広島に向けて作った私の小さなエッセイ集「遷移するみずうみの形」も、在庫わずかですが販売しています。自分のエッセイ集は、11月の文フリでもう少しまとまったものを作る予定です。

🌵新刊はBASEにて予約販売もスタートしています!
(5/13以降、順次発送を予定)
VACANCES バカンス 6 | VACANCESt.co
新しい本つくりました🎈🎈
— VACANCES *文フリ東京[そ-92] (@Vacanceszine) 2025年4月28日
🅽🅴🆆
VACANCES 第6号
ストリートビューには映らない
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装画&絵日記/そねぽん
雑談/金井球×園凜
インタビュー/柴田聡子、鈴木ジェロニモ
寄稿/魚須えり個、鳥さんの瞼、マンスーン、水野幸司、雉鳥ビュー、山本奈衣瑠
(敬称略)#文学フリマ東京40 から発売します🪿 pic.twitter.com/SzNJF4lw9l
【新刊】VACANCES 第6号
ストリートビューには映らない
半年に一度の文学フリマ東京を実質的な締切として、継続的に作り続けているインディペンデントカルチャー雑誌『VACANCES』。仕事の合間を縫って趣味(とは言ってももはや生活)で作っているにしては自分たちでも驚くほど毎回とてもいいものができていて、その完成度や掲載された言葉たちに自分たち自身がいちばん救われている。だからこれからも作っていきたい。ご協力していただける方々にいつも本当に感謝しています。
バカンス第6号は「寄り道」をテーマに制作を開始し、「散歩」や「雑談」といった企画を経由しながら、いつものように好奇心の赴くままに寄稿依頼をしていった。僕たちのZINEづくりのキーワードは即興性と直感だと思う。これにすべてを賭けられるほど余裕はない毎日だけれど、限られた時間の中で最良のものを生み出すために考えを巡らせるのがとても楽しい。
「寄り道」というテーマのとおり、今回はさまざまに脱線して余談のようなコンテンツが編まれていった。最終的には、デジタル機器のマップ上に記された最短経路ではない、人それぞれの「記憶」や「視点」を通した寄り道の風景を閉じ込めることに成功し、今号のタイトルは「ストリートビューには映らない」になりました。
■Contents
【カバーイラスト・絵日記】
そねぽん
→かわいらしいタッチと写実的でリアルな生き物の表現が混じり合うそねぽんさんのイラストにはグッと引きつけられる。中面に掲載している絵日記がすんごくかわいくてほっこりするのでそちらとあわせて読んでいただきたい…!表紙の紙がざらざらしていて手触りがとてもいいです。
【雑談】
知らねえ単語(金井球×園凜)/しりとりみたいに単語は続いて
→「雑談師」と呼びたくなるほど話の展開が軽やかで突拍子もなくて、それでいてずっとおもしろいのがすごい。『セレぶり3』や『架空OL日記』などのドラマに憧れ続けてきたので、女性たちの雑談には魔力的なものを感じてしまっている。
【インタビュー】
柴田聡子/サクサク歩く、遠くまで行く
→3月ごろの関ジャムで、外を歩いているときに見た「白い椅子」から生まれた楽曲の話をしていたのを受けたりしてインタビューをオファー(一緒に作っている上垣内さんが)。散歩との付き合いや創作との関わりについての話をお聞きしながら、世の中や愛する人へ向けた「視点」の話へ。過去号で一度お声がけしたことがあるけどタイミングが合わず、念願でした。(最近もkanekoayanoを迎えたライブを見にいって最高最高な体験をしたばかり…)
鈴木ジェロニモ/散歩を説明する
→上垣内さんと散歩しながら次号について話をしているときにふとおもしろい企画が浮かび上がってきて、それを実現するには鈴木ジェロニモさんにご協力してもらうしかありえないと思って動き出した、バカンス初の架空PRインタビュー記事。企画とは別に実施した真面目なインタビューがこれまたすごい話をお聞きできた。大喜利も間に挟まっていてまさに寄り道的なページ構成になっています。
【寄稿】
魚須えり個(マンガ)/SAIHATE
→上垣内さんに教えてもらって最近存じ上げたお方。Twitterにたくさん作品が上がっていて、一作読んだだけでその世界観と絵のとりこになる。今回寄稿していただいたマンガは1ページ目から最高です。
鳥さんの瞼(エッセイ+短歌)/拍動する傷
→昨年に点滅社さんから出た歌集『死のやわらかい』が素晴らしく、言葉の選び取り方や冷たくも爽やかな視点に驚かされながら読んだ。バカンスでは「寄稿者に、普段の本業とは異なることにチャレンジしてもらう」といったことをたまに提案することがあって、そこには仕事に対しての遊びや実験的な位置付けで寄稿していただきたいという思いがある。その流れで今回は(ほとんど初だという)エッセイを書いていただき、加えて短歌も3首寄稿していただけた。デザイン含め、鳥さんの瞼さんの視点に浸れる、とても気に入っているページです。
マンスーン(エッセイ)/こんな場所に公園があったんだ
→オモコロライターであり、著作『無職、川、ブックオフ』が大好評発売中のマンスーンさん。「生来、どうしても道に迷うことができない」という視点で書かれた街歩きエッセイがとても新鮮でした。バカンスを以前から買ってくださっていたらしい、うれしすぎる。
水野幸司(エッセイ)/「散歩」をするとなぜ「幽霊」に出会ってしまうのか
→上垣内さんが編集に関わった岸裕真さん著『未知との創造: 人類とAIのエイリアン的出会いについて』で挿画を含む協力をしていた気鋭のアーティスト、水野幸司さん。『「散歩」をするとなぜ「幽霊」に出会ってしまうのか』という刺激たっぷりの魔術的な文章をご寄稿いただいています。
雉鳥ビュー(マンガ)/あてのない散歩
→昨年のコミティアで出会い、SFともマジックリアリズムともジャンル分けできない不思議な作風に一目惚れしてしまった雉鳥ビューさん。水野さんのエッセイから導かれるように、異質な世界に誘われてほしい。
山本奈衣瑠(エッセイ)/道の利用方法
→第5号でインタビューさせていただいた五十嵐耕平監督『SUPER HAPPY FOREVER』から数珠繋ぎ的に参加していただいた山本奈衣瑠さん。ご自身でZINEを作ったり、雑誌の編集長を務めたこともあったりして、きっとバカンスに興味を持っていただけると思いアタックしました。蘇鈺淳監督作『走れない人の走り方』でのお芝居が大好きでした。現実的な散歩の風景に立ち帰らせてくれる、締めにふさわしいエッセイです。
【道ばた写真】
gerounko
→今年3月に『岐阜駅 本の市』に出展した際に出会った、無造作に道端のおもしろい風景を撮り続け、それをシンプルに一冊にまとめた写真集を売っていたgerounkoさん。一眼レフを構えて何かを撮りにいくのではなく、「適当に散歩してるときにスマホでささっと撮った」みたいな感じの写真が今回の号にとてもしっくりくると思って、その場で誌面用にお写真を借りたいとご依頼したのもいい思い出。誌面上に散りばめられています。
【プライベートビーチより(巻末企画)】
・友人・知人など計13名に聞いた「記憶に残っている道」
→子どものころによく通った道や迷ってしまった道など、「記憶に残っている道とその記憶」について短い文章を書いていただいた。これがめちゃくちゃおもしろい。これだけでZINEにしたいくらい。知人を始め、碇雪恵さんや折田侑駿さん、飯村大樹さんといった素敵な文章を書く友人にも寄せてもらっています。
・編集部メンバーによるエッセイ、小説、詩
→私は、特殊なSNS遍歴として、Yahoo!知恵袋で友だちができた中学2年生の頃の思い出についてのエッセイを書いています。よく書けたかもしれない。
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Staff:
企画・編集・発行|原航平+上垣内舜介
デザイン|岸田紘之
協力|もりみわこ
--------------------価格:1,200円(税込)
発売:5月11日(日)文学フリマ東京(ブース:そ-92)から発売。その後ネット販売、書店販売などを予定。
仕様:B6変形(W117mm×H182mm)、本文128ページ、表紙:ミニッツGAホワイト、本文:モンテシオン
寄稿者の文フリ出展一覧
・そぞろ書房(点滅社&小窓舎)【南1-2ホール | K-91〜92】
『死のやわらかい』販売1年記念で、鳥さんの瞼さんが売り子として立っておられます。
・mansooon【南3-4ホール | そ-70】
マンスーンさんが旅行記や日記本を売るらしいです。
・ビューブックス【南3-4ホール | い-11】
雉鳥ビューさんが漫画や小説、グラフィックノベルといったジャンルを超えた本を販売しています。「模様替えするけもの」がおすすめ。
・上坂あゆ美+ひらりさ【南1-2ホール | K-35】
「友達じゃないかもしれない」早く読みたい!
・第三滑走路【 南1-2ホール | K-87】
青松輝さんが参加している短歌ユニット「第三滑走路」の激イケ本が出るらしく、手に入れたい気持ち。
・Now_loading【南1-2ホール | M-29】
第3号の1ページ目に掲載している絵をお借りしたデザイナーの村井さんが雑誌を作っていた!
・中前とべっくや【南3-4ホール | し-10】
編集者のべっくやさんは今号の「記憶に残っている道」にも文章を寄せていただいている!
・JAZZとねんどと飯村と【南3-4ホール | そ-26】
毎度巻末企画にこっそりいい文章を書いてくれているブックデザイナーの飯村大樹さんも!
気になっているブース!!
当日はゆっくりと回る時間がないから今日のうちにWebカタログを徘徊してチェックしておこうと思ったら、やはりというべきか、めちゃくちゃ気になるブースが出てきてしまった。厳選してお送りします。今回は「イラスト・写真」のエリアと「純文学」のブースを集中的に回ってみたいと思う。
装丁がカッコよくて気になる。
まんががかわいくて気になる。
クィア文芸がとても気になる。
小説同人誌「sensei」は絶対に手に入れます。
個人で雑誌を作っている同志。最新刊の「海と戦争」が気になる。
『日記のおかげで正しく狂えた』の寄稿陣がとてもよくて気になる。
雑誌!という形態で新しく何かを作ろうとすること自体をとても肯定したい!
こちらも雑誌的な形態で気になっていた。
まだ多くの人には見つかっていない、好きな書き手さんです。
反家父長制結婚式の記録本というのが気になる。
チェックしすぎてすっかり疲れました!明日、文フリに行かれる方はぜひお気軽に本を手に取ったり、お声がけしていただけると嬉しいです!!
My Best Films of 2024 - 歩きながら思い出す

12月29日、年内最後の映画館だなという感慨も特になく新宿シネマカリテで映画を観て、朝だったので安定にちょっと寝ちゃって、でも気持ちよく外に出ていった。今年はぜんぜん映画を観ることができなかった。映画が中心の日々ではなくなって、じゃあ代わりに何が入ってきてるのかもよくわからない。きっと何もしていない時間が長すぎるのだ。来年はひとまず100本は観たいと思う。そんなこんなで今年も少ない本数ではあるけれども大切な作品に出会ったので、記録を残しておきたいと思います。
* * *
10.小森はるか『ラジオ下神白 あのとき あのまちの音楽から いまここへ』

福島県の復興公営住宅に住む住民と、「伴奏型支援バンド」という一風変わった被災地支援に取り組む人たちを収めたドキュメンタリー。一方向的な支援する/されるではない、共にあることで生きる関係性がしなやかに捉えられていた。
9.杉田協士『彼方のうた』

(観た当時の感想より)映画を観ながら、小川あんさんにインタビューした時に話していた脚本の妙について思い出していた。「すごく細かく書いてあるとして、その合間合間が黒く塗りつぶされている感じ。書いてあるはずなのに、書いてないように見える」。杉田監督の脚本についてそう小川さんは言っていた。不思議な表現だと思う。脚本を読んでそのあまりの情報量の少なさに削ぎ落とされた物語を想像する、のではなくて、もともと脚本にはすべて書かれていて、でもぜんぶは読むことができないという感覚。それはまさしく、僕が『彼方のうた』や杉田監督の映画を観るときの感覚にも近いものだと思った。「意図的にあまり見せないのではない。伝える気満々なんです」と杉田さんがパンフレットで語っていたように、情報を削いでいるのではなく伝えている。現実世界における人間もそうだと思う。他者と接しているときにはその人の一部しか見ることができないけど、だからといって「意図的に他の部分を隠されてるな」なんてことは思わない。むしろ徐々に開示されていくその人の性格を知り、共感/反感することで覚える快感は大きい。ぜんぶを見ることはできないけど、その人の存在には過去の出来事も記憶ももちろん反映されている。そのとてつもなさと今という瞬間の本当の会話が映画で描かれていることの特別さ、奇跡のようだと思う。会話と言えば、かた焼きそばを食べに行ったところの「おいしいですね」「うん、ほんとに」が妙に心に残っている。
8.太田達成『石がある』

川に立ち寄った見知らぬふたりが適切な距離感を掴めずにいながら、石や枝を使って遊びの原風景を描き出す。距離感が不安定であるから時に恐ろしく、時に上振れた快感もある。観ているあいだどうしても自分自身の遊びの風景を思い出したし、逆に遊んでいるときにこの映画のことをどうしても思い出している。しんどいときに立ち寄れる川、そのもののような記憶であり映画。
7.蘇鈺淳『走れない人の走り方』

ロードムービーを撮りたいけどお金がなかったりキャストが決まらなかったり、うまくいかない。ままならないなりに走ろうとする人の話。こんなに勇気と元気がみなぎる映画ってあるだろうかと思った。
6.山中瑶子『ナミビアの砂漠』

カナという存在は自分にとって未知すぎる。行動原理がまったくわからない。でも観ていると徐々に、この人の声を聞きたくなる。それは他の登場人物みんなにも言えることだった。映画なんて何の意味があるんだと言いながら、振り向いた人を立ち止まらせるこの映画の引力はすごい。きっととんでもない映画だったってことが後々わかると思う。
5.濱口竜介『悪は存在しない』(と『GIFT』)

3月に石橋英子さん生演奏の『GIFT』を観てからの待ち望んだ『悪は存在しない』。両方とも、観た日の夜に友だちとうどんを食べにいったのがいい思い出。濱口竜介と三宅唱の映画はみんな好きだから語り合えるのがとってもうれしい。濱口さんの著書『他なる映画と』もかなり刺激的だった。
4.ルカ・グァダニーノ『チャレンジャーズ』

テニスとセックス。うなだれて叫んで(どちらも心の中で)、ひたすら楽しかった! グァダニーノの映画を毎年観られるの幸せすぎる。
3.五十嵐耕平『SUPER HAPPY FOREVER』


亡くなってしまった妻の姿を追い求める亡霊の彷徨い。映画やカメラに映らない大事な時間があることにこの映画は自覚的で、それでいてなぜか大事な時間も映っているからすごい。現在を背後から、過去を正面から捉えるこの映画の姿勢が面白かった。記憶の中で、いなくなってしまったものは後ろ姿ではなく常に正面をこちらに向けているから悲しいんだ。ひたすら切ないのが自分の好みにドンピシャすぎた。
2.三宅唱『夜明けのすべて』


とても理想的な関係性の映画だった。互いの大変な状況に触れることで生まれる心強さ。宇宙や星のモチーフがよくて、遠く離れた星々の美しさを望遠鏡で覗くように、人のなかに広がる宇宙を映画で覗いているようなワンダーがあった。
1.清原惟『すべての夜を思いだす』



2024年、折に触れて思い出していたのはこの映画のこと。多摩ニュータウンに住む3人の女性を主人公に据えた街の群像劇。ストーリーはあんまり覚えてなくて、留まっているのは断片的な動きや表情、街の道路の感じや公園の緑。映画を観たあとに多摩ニュータウンを実際に歩いてみた日のことも映画本編と交わりながら懐かしく思い出される。ジョンのサンの音楽が最高。年始の清原惟監督特集上映でまた観ようと思う。

+α 他に好きだった11作品
- 空音央『HAPPYEND』
- 黒澤清『Chime』
- 塚田万里奈『満月、世界』
- 福岡佐和子『スミコ22』
- 二ノ宮隆太郎『若武者』
- ペヤンヌ・マキ『映画 ◯月◯日、区長になる女。』
- ラジ・リ『バティモン5 望まれざる者』
- ギヨーム・ブラック『リンダとイリナ』
- ヨルゴス・ランティモス『哀れなるものたち』
- シャンタル・アケルマン『ノー・ホーム・ムーヴィー』
- クリント・イーストウッド『陪審員2番』
今年はほとんど日本映画だ。それもそのはずな監督たちのラインナップ。旧作の特集上映などにぜんぜん行けなかったのが心に残る。日仏学院でやっていたアケルマンでぎりぎり観られた遺作の『ノー・ホーム・ムーヴィー』はとてもよかった。
* * *
◼︎いろいろベスト
- 小説/高瀬隼子『新しい恋愛』、長井短『私は元気がありません』
- エッセイ/上坂あゆ美『地球と書いて〈ほし〉って読むな』
- マンガ/大横山飴『花の在りか』、大白小蟹『TAROと太郎』(連載中の作品もぜんぶ好き)、夕暮宇宙船『小さき者たちへ』、INA『つつがない生活』
- Web連載エッセイ/金子由里奈『いるものの呼吸』(石原書房)
- Web連載マンガ/大白小蟹『周回するわたしたち』(CINRA)
- 歌集/鳥さんの瞼『死のやわらかい』
- 人文書/布施琳太郎『ラブレターの書き方』
- 評論/濱口竜介『他なる映画と 1・2』
- 漫画誌/POTATO PRESS『キーホルダー』
- ZINE(自主制作)/越川雪『ぼーい・みーつ』、雉鳥ビュー『アカシックレコードのある丘』、カウ・リバー『エンゼル』、植本一子『こころはひとりぼっち』
- 本(その他)/小原晩・尾崎大輔・星野文月『もう間もなく仲良し』
- 演劇/贅沢貧乏『おわるのをまっている』、ロロ『飽きてから』、ピンク・リバティ『みわこまとめ』、ウンゲツィーファ『8hのメビウス』
- ライブ/Base Ball Bear×ダウ90000『ROCKorLIVE!-ロックお笑い部-Vol.3』、澤部渡×街裏ぴんく『VALETUDO QUATRO 2024』、『共感百景』(12月19日)
- お笑いライブ/ダウ90000『30000』、破壊ありがとう『洒落臭い』、『グレイモヤ』(12月8日)
- 音楽ライブ/ジョンのサン & ASUNA、ESV「映画『すべての夜を思いだす』公開記念コンサート」、折坂悠太『呪文ツアー』東京公演2日目
- アルバム/柴田聡子『Your Favorite Things』
- MV/ゆっきゅん「ログアウト・ボーナス」(監督:金子由里奈)
- トークイベント/『地球と書いて〈ほし〉って読むな』刊行記念 〜マジの言葉で生きていく〜上坂あゆ美 × valkneeトークイベント
- ドラマ/黒岩勉『全領域異常解決室』
- ボードゲーム/スカルキング
- 恋リア/Netflix『ボーイフレンド』、『あいの里 シーズン2』、Amazon Prime『ラブ トランジット シーズン2』、ABEMA『LOVE CATCHER Japan』
- YouTube/さらば青春の光Official Youtube Channel「"高額当たり馬券を持っているのは誰だ?究極の心理ゲーム【馬狼】開催!!」、盛山プライムビデオ「【見取り図盛山】さや香新山の飯を盗み食い」
- 怪談/まむ「レンタルビデオ」(ふにゃ怖チャンネル)


私をつくった100のコンテンツ(社会人編)
引き続き。大学卒業後6年のあいだに私をつくったものたちです。一部大学以前のものも思い出して入れた。めちゃくちゃ順不同、思いついた順です。
- ハッピーアワー(濱口竜介)
- エリック・ロメール
- 女っ気なし(ギヨーム・ブラック)
- オルエットの方へ(ジャック・ロジエ)
- グッバイ・ファーストラブ(ミア・ハンセン=ラヴ)
- 玉田企画
- ロロ
- ナカゴー
- 贅沢貧乏
- 劇団アンパサンド
- A子さんの恋人
- おもろい以外いらんねん(大前粟生)
- 鳥がぼくらは祈り、(島口大樹)
- 破局(遠野遥)
- ショウコの微笑
- 文学フリマ
- はちどり
- ユリイカ(雑誌)
- ユリイカ(青山真治)
- panpanya
- カネコアヤノ
- 柴田聡子
- スカート
- Homecomings
- ダウ90000
- かが屋
- シシガシラ
- グレイモヤ
- ひかりの歌(杉田協士)
- 往復書簡 初恋と不倫(最高の離婚とそれでも生きてゆくを入れ忘れてた)
- 詠む読む
- 脚本家坂元裕二(本)
- 星の子(今村夏子)
- ウェンディ&ルーシー(ケリー・ライカート)
- ケイコ 目を澄ませて(三宅唱)
- ダーツ
- 将棋
- ミツバチのささやき
- ポール・トーマス・アンダーソン
- 女の園の星(和山やま)
- すべてのものは優しさをもつ
- 愛に関する短いフィルム(クシシュトフ・キエシロフスキ)
- ボーンズ アンド オール
- 何曜日に生まれたの
- off the hook
- 塩素の味(バスティアン・ヴィヴェス)
- 忘れる。
- 山中瑶子
- 少女邂逅
- 映画はどこにある インディペンデント映画の新しい波
- 雷獣
- ジャック・リヴェット
- ホン・サンス
- あのこは貴族
- 宮本から君へ
- セックス・エデュケーション
- このサイテーな世界の終わり
- セレぶり3
- デート〜恋とはどんなものかしら〜
- すいか
- 30までにとうるさくて
- 大豆田とわ子と三人の元夫
- ひらいて(映画)
- 往復書簡 限界から始まる
- 渡辺紘文
- 疑惑とダンス
- 画餅
- デザイナー渋井直人の休日
- 大九明子
- ノア・バームバック
- あの頃ペニー・レインと
- 断片的なものの社会学
- ドキュメント72時間
- 100分de名著
- あまちゃん
- アキナのアキナいチャンネル
- 都会のアリス
- 岬の兄妹
- 二重のまち/交代地のうたを編む
- 春を告げる町
- フィーバー・ルーム
- 阿賀に生きる
- 人生フルーツ
- 進撃の巨人
- PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS
- うみべのストーブ(大白小蟹)
- プレミアリーグ スパーズ
- 元気が足りないラジオ
- POP LIFE: The Podcast
- 横道世之介
- 高島鈴
- yahso(阿佐ヶ谷)
- 古書サンカクヤマ(高円寺)
- トーチWeb
- 十八番(野方)
- ドキュメンタル
- 私は男でフェミニストです
- 東京ヒゴロ
- 急がなくてもよいことを
- 夜と霧
私をつくった100のコンテンツ(大学まで)
こっそり。10代の多感な時期中心で、大学までに熱狂したもの。時代はぐちゃぐちゃ思いついた順でございやす。大学卒業後からのたったの6年でだいぶ趣味が変わりつつ増えてるのであと100は書けそう。(1995年生まれ)
ニューヨーク屋敷さん&嶋佐さんの価値観に影響した100コンテンツとは?【映画/ドラマ/お笑い/音楽/漫画/ファッション/グラビアアイドル/1986年生まれ】 - YouTube
- 超力戦隊オーレンジャー オーレVSカクレンジャー
- ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
- ウルトラマンコスモス
- SPEC
- 古畑任三郎
- 山田悠介
- ハリー・ポッター
- BUMP OF CHICKEN
- ドラゴンボールカードゲーム
- ポケモンルビー
- ボンバーマン(プレステ)
- クラッシュバンディクー(プレステ)
- パズドラ
- 東海オンエア
- パオパオチャンネル
- テラスハウス
- ライアーゲーム
- デスノート
- 20世紀少年
- 岩明均
- バクマン
- ウリナリ
- プロポーズ大作戦
- カルテット
- ラブシャッフル
- 青春ゾンビ
- WOWOWぷらすと
- 相米慎二
- 成瀬巳喜男
- 今泉力哉
- Yahoo!知恵袋 雑談カテゴリ
- ベイブレード
- ポケモン指人形
- 桃鉄(プレステ2)
- クリープハイプ
- KANA-BOON
- 豊島美術館
- アモス・ダラゴン
- スパイキッズ
- 高校入試(ドラマ)
- ワンピース(アニメ)
- 家庭教師ヒットマンREBORN!(アニメ)
- ソウルイーター
- °C-ute
- スマイレージ/アンジュルム
- ハロー!プロジェクト
- KARA
- さしこのくせに
- アイドリング(バラエティ)
- M-1
- シネリーブル梅田
- ナルニア国物語
- 探偵学園Q
- 女王の教室
- トリビアの泉
- まさかのミステリー
- インターステラー
- セッション
- ラストクリスマス
- 大好き! 五つ子
- ウォーターボーイズ
- ブザー・ビート
- ハルフウェイ
- 太陽と海の教室
- 西遊記
- 勇者ヨシヒコ
- 荒川アンダーザブリッジ
- 世にも奇妙な物語 BLACK ROOM
- 増村保造
- 小津安二郎
- レッチリ
- リンキン・パーク
- IQサプリ
- テスト・ザ・ネイション全国一斉IQテスト
- ガキ使笑ってはいけない
- 金曜ロードショー
- 学校じゃ教えられない
- 是枝裕和
- ブラッディ・マンディ
- ギャルサー
- インシテミル
- Dr.スランプアラレちゃん
- BLEACH
- テガミバチ
- 綾辻行人 館シリーズ
- NARUTO
- back number
- miwaのオールナイトニッポン
- 桐島、部活やめるってよ
- 朝井リョウと加藤千恵のオールナイトニッポン0
- YUI
- 青春不敗
- f(x)
- 火花(ドラマ)
- HUNTER×HUNTER
- マツコ有吉怒り新党
- アフロの変
- OV監督/オモクリ監督
- 架空OL日記
- 住住
My Best Films of 2023 - 待ちながらえる
シシガシラが敗者復活から勝ち上がって令和ロマンが優勝するという数日前の出来事にまだホクホクしている年の瀬(に書き始めた)です。その2組とカナメストーン、忘れる。、サスペンダーズが出ていた「あんあん寄席」というライブの光景は確かに覚えておきたい。
年末なので、今年観た映画とたくさん心を温めてくれたカルチャーについて書こうと思う。自主制作で『VACANCES バカンス』というZINEを友人と作っていて、今年2冊出したそれぞれの主題は「やさしいともだち」と「(自分たちの側にいる)おばけ」だった。この1年は、生活の中で大事にしたい身近な他者の存在と、自分には見えていないものがあるという感覚を大事にしていた1年だったように思う。それは奇しくも、観たものや読んだものにも現れていました。記憶力が乏しいから一つひとつの感想の熱量は低めだけど、自分にとってとっても大事な作品たち。映画ベストから。
* * *
10.金子由里奈『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
一筋縄ではいかないやさしさを描き出す大前粟生さんの原作も素晴らしいのだけど、金子さんの映像もまた違う世界を見せてくれて面白かった。幽霊を描く監督だから、ちゃんとぬいぐるみ視点がある。大きなぬいぐるみが主人公七森の耳を塞ぐ場面、そしてぬいサーのみんなが大きなぬいぐるみを洗っている場面が特に記憶に残ってる。最後に言葉を発するあの人物のやさしさを、私たちが見ているという構造がとても好き。
9.キティ・グリーン『アシスタント』
やりがい搾取というのは自分の中でも一番身近にある暴力であって、映画業界の闇を映画で描いていることにまずは脱帽。どの業界にもいる、アシスタントという不可視化されやすい存在。おばけにも通じる。そしてこの映像がとんでもなく洗練されていてミニマルに刺してくるから、面白いのと同時に怖い。こういう良質な映画を配給してくれるサンリスフィルムさんに改めて大感謝。
8.今泉力哉『ちひろさん』
『大豆田とわ子と三人の元夫』でも存在感を発揮していた豊嶋花さん演じるオカジがとてもよくて、彼女がちひろさんに憧れながら自分のための言葉や人生を切り拓いていく姿が勇ましかった。
7.ホン・サンス『小説家の映画』
描かれているものは少ないのに、なーんでこんなに面白いんだろうね。この映画は確実にホラー映画みたいにも撮られていて、冒頭の怒鳴り声とラストの展開は特に怖い。他者との親密さの表現と絶対的な「わからなさ」の表現。
6.ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
これは最近観たので割とほくほく。日本を舞台にトイレ掃除の仕事をしている人を美化してドラマチックに描く映画だなと思って序盤は警戒して観ていたのだけど、主人公平山の仕事終わりのルーティンとか、決して聖人ではない人間らしい姿とかを見ていると気づいたら泣いてた。君と僕とは別の世界にいる人間なんだと端の上で語る平山と姪っ子。あのあわいの空間を描けるのが映画であって、トイレの◯×も駅の居酒屋も木漏れ日の下の昼食もそのささやかな越境に感慨を覚える。
5.加藤拓也『ほつれる』
人から発せられる言葉や行動がぜんぶいい意味で腑に落ちなくて、ずっと曖昧な表現を漂っているのが凄まじい。リアリティ…というかなんでこんな脚本が書けて映像が撮れるんだろう。90分いかない尺で、物語を欲張ってなくて、登場人物が少なくて、音楽も少なくて、すべてのシーンにハリがある。こういう映画を私はたくさん観たい。
4.二ノ宮隆太郎『逃げきれた夢』
『デザイナー渋井直人の休日』しかり、光石研さんが演じるおじさんが無性に好き。この映画は当て書きらしいから、光石さんの魅力が最大限に発揮されているのだと思う。二ノ宮監督の見せてくれる映像と物語にも信頼しかない。「おじさんの有害性」ばかりが注目されるこの世で、ほんとうの顔はここにあると思う。
* * *
3.サム・メンデス『エンパイア・オブ・ライト』
映画館で映画館についての映画を観れる喜びを噛み締めていた。いつか人と離れ離れになる瞬間が来るように、映画や映画館とも一生いっしょにいれるとは思ってない。それでもいま私は暗闇のなかでまばゆいばかりの光を浴びていて、そのあたたかさにいつも支えられている。映画は現実逃避ではなく、夢を待つ現実の体験。暗闇の中に投影される光は、目の前の道筋を照らしうる灯火。この哀しみも愛おしさも、すべて光になればいい。
2.アキ・カウリスマキ『枯れ葉』
シンプルイズベスト。いや、シンプルに見えて実は複雑なのかも。偶然の出会い、視線の交差、すれ違い、邂逅、すれ違い、再会、すれ違い、再会。トレンディドラマのようなアナログな恋のすれ違いドラマが、デジタル機器をほとんど登場させないカウリスマキの世界にはまだ息づいている。でもこの映画が描いているのは「2022年」。ラジオから永遠に流れてくるウクライナ侵攻のニュース。心を痛め、怒り、ラジオのスイッチを切る。その圧倒的な現実の絶望感に対して、人と人の出会いには何ができるのだろう。アナログだからこそ、この映画には「待つ」とか「委ねる」といった人間の美しい所作があって、ここに僕は可能性を見出していた。待つというのは能動と受動の間。戦争が終わることも、誰かが自分のもとへやってくることも、祈りながら待ってる。映画を観るのもまさに「待つ」こと。
1.ルカ・グァダニーノ『ボーンズ アンド オール』

地球の裏側まで続きそうな地平線の真ん中に、マレンとリーは寄り添いながら座ってる。人間を食べなければ生きていけない性を抱えたふたり。彼女たちがキスをしているとき、互いを食ってしまうのではないかという緊張感と、互いの存在があることの安堵感とが同居しているように見えて美しかった(ラストの光景を見ていればどちらかでしかないのだけど)。3回くらい観たけど、この映画をどう解釈していいかよくわかってない部分もある。惨いものと美しいものが共存してる。ただただこの映画を観ている時間が好きで、オールタイムベストにも入れたい。ちなみに映像と素晴らしくマッチしていた音楽を手がけたのは『エンパイア・オブ・ライト』と同じトレント・レズナー&アッティカス・ロスだった。ついていきます…。ちなみにちなみに、上位3つに選出した映画には「映画館で映画を観る」シーンが登場する。
* * *
改めてベスト10+他に好きだった11作品
- ルカ・グァダニーノ『ボーンズ アンド オール』
- アキ・カウリスマキ『枯れ葉』
- サム・メンデス『エンパイア・オブ・ライト』
- 二ノ宮隆太郎『逃げきれた夢』
- 加藤拓也『ほつれる』
- ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
- ホン・サンス『小説家の映画』
- 今泉力哉『ちひろさん』
- キティ・グリーン『アシスタント』
- 金子由里奈『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
+α
- エメラルド・フェネル『Saltburn』
- ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『不安は魂を食いつくす』
- 宮﨑駿『君たちはどう生きるか』
- マーティン・マクドナー『イニシェリン島の精霊』
- ミカエル・アース『午前4時にパリの夜は明ける』
- ミア・ハンセン=ラヴ『それでも私は生きていく』
- ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ『トリとロキタ』
- ケリー・ライカート『ショーイング・アップ』
- 石井裕也『愛にイナズマ』
- マリー・クロイツァー『エリザベート 1878』
- 岩崎敢志『うってつけの日』(FILMEX)
ミカエル・アースやミア・ハンセン=ラヴ、ケリー・ライカートなどなど大好きな監督たちの新作をたくさん観られた1年だったんだなという気持ちと、上の3つに選んだルカ・グァダニーノ、アキ・カウリスマキ、サム・メンデスは自分に合う監督だと思ってなかったからびっくりの気持ちと、その両方がある。大晦日に配信で観た『Saltburn』もエメラルド・フェネルは前作そんなにハマってなかったから予想外の最高映画すぎて驚いた。好きな監督が増えるというのは幸せなこと。2024年の気になる映画3本は、ビクトル・エリセ『瞳をとじて』、三宅唱『夜明けのすべて』、濱口竜介『悪は存在しない』。
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◼︎よかった書籍(小説やマンガ、エッセイ、歌集)
- 伊藤亜紗・村瀬孝生『ぼけと利他』
- 中島岳志『思いがけず利他』
- 乗代雄介『それは誠』
- 高瀬隼子『いい子のあくび』
- エリザ・スア・デュサパン『ソクチョの冬』
- 児玉雨子『##NAME##』(「新潮」2023年夏季号)
- 小原晩『これが生活なのかしらん』
- 初谷むい『わたしの嫌いな桃源郷』
- 菊竹胡乃美『心は胸のふくらみの中』
- 田沼朝『四十九日のお終いに 田沼朝作品集』
- panpanya『商店街のあゆみ』
- 松本大洋『東京ヒゴロ』3巻
『東京ヒゴロ』は素晴らしい幕引き。本づくりの指針にしていきたいマンガ。小原晩さんの『これが生活なのかしらん』は今まで読んだエッセイのなかで一番しっくり馴染んだ。小説は『それは誠』にうっとりして、『##NAME##』の芸能とアイドルと少女の描き方にハッとした。
◼︎よかったライブや演劇
- 爍綽と vol.1 『デンジャラス・ドア』
- チョコレートプラネット『財津啓司オフィレジデンスOCCミーティンガー』
- ダウ90000 単独ライブ「20000」
- 週刊ダウ通信presentsダウ90000 夏の八演会
- コントライブ『夜衝2』
- EBISU BATICA 12th ANNIVERSARY『グレイモヤ』
- シシガシラ単独ライブ『一張羅』
- 第十四回 街裏ぴんく漫談独演会『六人のマーチ』
- パンプキンポテトフライ × ケビンス ツーマンライブ『ぽん酢ラーメン』
- Juice=Juice 10th Anniversary Concert Tour 2023 Final ~Juicetory~
- 柴田聡子のひとりぼっち'23 Day2 -外出-
◼︎よかったドラマ
- 野島伸司『何曜日に生まれたの』テレ朝
- バカリズム『ブラッシュアップライフ』日テレ
- 渡邉真子『こっち向いてよ向井くん』日テレ
- 是枝裕和『舞妓さんちのまかないさん』Netflix
『何曜日に生まれたの』はぶっ飛んでるけど最高…。『ラブシャッフル』以来の野島伸司だったけど、脚本がうますぎるしずっと展開があってハラハラしっぱなしだった。10年経っても進化してない部分もあったけど、それでも野島伸司のドラマは総合点で圧倒してくれる。
◼︎よかったZINEや自主制作マンガ(23年は文フリや個人書店さんでたくさんいいZINEに出会いました)
- カウ・リバー『そういう人』
- 夕暮宇宙船『ひとり暮らし』
- Chew Magazine『chew2』
- Sakumag Collective『We Act! #3 男性特権について話そう』
- 麦島汐美編『アケルマン・ストーリーズ』
- 岡澤浩太郎編『mahora 第5号』
- タバブックス『怒りZINE』
- まつもと・はら『街の声』
- 岡本真帆・丸山るい『奇遇』
- 葉山莉子『ノージョブ・ユートピア』
- 碇雪恵『日記と呼ぶには』
- もりみ『あの子の日記-夜-』
年末は日プにもはまった。それではまた1年。