邦画
2019.1.18 ユーロスペース bsk00kw20-kohei.hatenablog.com ひとつの映画について2度ブログを書くのは初めてのことだ。基本的に、一回長文を連ねてしまうとそれで納得してしまい読み直して的を得ていない内容にムズムズしても新たに文を書くなんてめんどくさ…
2019.1.19 新宿ピカデリー かなり偉そうな批評になってしまいそうな気がするので最初にひとつだけ。舞台挨拶に登壇した広瀬奈々子監督がかっこよすぎて、まるで俳優のような佇まいと低めの美声を持つ姿に見とれてしまった。しかし、映画を撮るにしてはなんだ…
2019.1.19 新宿バルト9 あまりにも鮮烈で、めまいがした。青春時代というのはこうも地獄のような禍々しい見た目をしていて、そこに棲む悪魔はこんなにも美しい鮮血を心に垂れ流し続けているのかと考えると、言いようもない感情に襲われ、ただただ何色でもな…
2019.1.13 ユーロスペース 性格柄、映画は自分の知らないことや見たことがないものを見せられたときに大きな感動を覚えることが多い。でもこの映画はそれとは正反対で「見たことがある風景」や「知っている感情」で埋め尽くされているのに、ものすごく心に刺…
今年ももう終わりですね〜。年間ベストを出すために(そして他の方の年間ベストを見てうわ〜わかるわ〜と頷いたり、へ〜そんなん入ってくんねや〜と驚いたりするために)日々映画館に通ってるフシもあるので、この時期はすごく楽しい。今年は個人的にいろん…
夜を描く映画ってなんだかものすごく惹かれてしまう。直近でいうと『きみの鳥はうたえる』がそうだったように、本作はもうポスターを見ただけで好きな映画なんだろうなと確信していた。結果すごく好きな映画だった。 夜は暗い。ちょっと怖くなるくらいに夜は…
過ぎてしまったことは仕方がない。と、いきなり開き直る。なんかお金の減り方が半端ないなと思って数えてみたら、今月16回も映画館に通っていたのだ。数えるまでは10本くらいだと思ってたのに、まぁそれでもやばいのだけど。これはお母さんが知ったら驚かれ…
サムネイルはロロという劇団の演劇で少女2人の物語を描いた作品。 映画以外にもガールミーツガールが暑かった今年の夏 今年の日本映画界、すごくないっすか? 2016年の勢いをもう一度取り戻しているように見えるのだけど、あの時とも少し違うなっと思うのは…
映画『響-HIBIKI-』が意外なる傑作だった。監督は『君の膵臓をたべたい』、『となりの怪物くん』、『センセイ君主』と、漫画や小説原作を実写化してきた月川翔。どれも手放しで絶賛できる類の作品ではないのだけど、キミスイでは過去の思い出と相まってしっ…
人と人が正面衝突して、そのことによってより深く関係が再構築されていく。濱口竜介監督は、平凡からの崩壊、そして崩壊からの再生を描いてきた映画監督だ。 まだ4作品しか見れてないけれど濱口作品は、なんとなく息苦しい毎日が衝突を機にハレバレとする(…
(短文レビュー) おもしろい。よくできてる。39分という上映時間からは想像できないほどに、鑑賞後は余韻で胸がいっぱいになる。 ある一つのクラスで唐突に行われた「LGBTについての授業」。その授業を契機に、「俺らのクラスだけこの授業してるってことは…
bsk00kw20-kohei.hatenablog.com 映画『少女邂逅』のアナザーストーリーとしてYouTubeで公開されているドラマ『放課後ソーダ日和』が予想以上にグサグサと心に刺さりまくっている。映画が学生時代のリアルな闇の部分を描いていた作品であったから、光に焦点…
(短文レビュー) ああいう「おもしろい家」で暮らしてると、創造力というか、妄想が止まらないんだろうな。これはファンタジーというよりも、(単なる)「くんちゃん」の妄想物語なのではないか。 だから未来のミライちゃんが「いきなり」現れることに理由…
ときどきある。席を立って映画館から出ても、心だけをその場所に置いてけぼりにしてきてしまうことが。外のむわっとしたぬる~い風だけを肌に感じながら、遠い世界から吹いてくる息吹に持ち上げられ、ふわふわっと宙に浮いてしまうような。映画の息吹を感じ…
全面的に指示できる映画ではない。むしろあまり好きではないタイプの映画だったのかもしれない。それでもなにかグサリと刺さる、心がじんじんと火照ってしまう「熱」をつねに感じさせる作品であった。 ときは1969年、高度経済成長期の真っ只中。場所は関西の…
なんとも釈然としない映画だ。いや、そんなことは観る前からわかってたことだけど、なんというか、打ちのめされた!って感じ。泣いていいのか怒っていいのか、はたまた笑っていいのかわからないこの感じ。どれもが正しい感情なんだろうけど。うん。カンヌを…
社会人になってはじめてのゴールデンウィークだ。この頃、どうやら自分は孤独が好きではないらしい、と気づきはじめたのだけれど、そうは言っても友だちがあまりいる方ではないし、実家に帰るのもお金がかかるのでこのゴールデンウィークは孤独に、なんの予…
『聖なるもの』本予告編 - YouTube 「新時代の到来」と噂される岩切一空監督の長編最新作『聖なるもの』を観た。初日の舞台挨拶付きで。これがすっごく変な映画で、頭にこびりついて離れないシーンとかしょうもないセリフとか、ガンガン鳴り響く音楽とか可愛…
『素敵なダイナマイトスキャンダル』本予告映像 - YouTube (短文レビュー) 幼い頃に実の母親が隣の家の息子とダイナマイトで心中をした、という驚きの体験をもつ雑誌編集者・末井昭氏の同名自伝を原作として映画化されたのがこの作品。 「ある一人の人物の…
自分はこうゆう性格だからと決めつけたものの、やっぱりそうじゃないと思ったり実は無意識に正反対のことを強く求めていたり、人間って色んな感情を抱えながら模索して生きている。抽象的な導入になってしまったけど、本作、元乃木坂と三代目が主演のアイド…
吉田恵輔監督による4年ぶりのオリジナル脚本映画。これがめちゃ面白かった。久しぶりに映画館で泣いた。これは兄弟を持つ人よりもこうゆう兄弟をそばで見てきた人の方が心に刺さるかもしれない。僕はこの映画を観て、子供の頃毎日遊んでた近所の兄弟を思い出…
『桐島、部活やめるってよ』において吉田大八監督は、カメラを向け合うことによって通じ合う2つの心を描き出した。ラストの屋上のシーン、前田が将来を語り、宏樹が涙するあの場面である。決して交わることのなかったあの2人の邂逅。住む世界が違っても、考…
君の膵臓をたべたい Blu-ray 通常版 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2018/01/17 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る 〈A面:君と僕 私と彼〉 私が一年前に塾講師のアルバイトをしていたとき、大学受験を控えた高校3年生の生徒が「生きることがつ…
見てくださいよ、この少女たちの煌めきを。かっこよすぎるでしょ…。 本作『そうして私たちはプールに金魚を、』は、第33回サンダンス映画祭の短編部門でグランプリを受賞した作品。この映画祭もその栄冠もどれくらい凄いのか判断しかねるんですが、なんでも…
はい。(いつも通り)映画漬けの一年でした。せっかくブログというものを始めたので大々的に記録しておきたいと思います。今年映画館で観た新作映画の数は67本。加えてNetflixで限定公開された映画を2本、見逃した映画をレンタルで2本観たので、合計71本(邦…
女性版『モテキ』、あるいは日本版『スウィート17モンスター』の様相でした。松岡茉優演じる24歳のこじらせ女子によるぐるぐるネジネジエンターテイメント、これがまぁ面白い。突然挿入されるミュージカル調や多彩な服装が表すカラフルな映像、松岡茉優の一…
今年も、血の繋がらない家族が描かれた『幼な子われらに生まれ』や『彼らが本気で編むときは、』、家族に危機が訪れるSFちっくな『サバイバルファミリー』、『美しい星』などが公開され、《家族》を題材にするとそのバリエーションに事欠かない日本映画です…
この映画こそ〇〇〇〇返しという宣伝文句を使うのに相応しい作品なのにあえて使わない頭の良さ。宣伝が難しそうな映画だけど予告編もうまく出来てるんだよなぁ。製作陣及び宣伝会社の愛を感じる。しかし良い映画だった。しみじみと。それにしても、2016〜18…
雄大な阿蘇の山麓で繰り広げられる男と女の愛憎の叙情詩 これは面白すぎてどうにかなりそうでした。欲にまみれた人間関係や観るものを激情に駆る大仰な演技など随所にこの時代の邦画らしい側面を感じるものの、一方で今まで観てきた邦画とは似ても似つかない…
真実と嘘の混じり合った豪雨が純真な赤子のもとに容赦なく降り注ぐ 登場人物はたったの8人!多襄丸という男が武士の夫婦を襲って、夫の方を殺した!何とも分かりやすい序盤の展開。そのはずなのにそこからの展開は混乱を極めます。「分かんねぇ。さっぱり分…