縞馬は青い

縞馬は青い

映画とかドラマとか、好きなもの

先週食べたカルチャー(20年6月4週目あたり)

先週観たバラエティ、映画、ドラマ、雑誌、YouTubeの記録。

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2週だけのかまいたち冠特番『かまいガチ』の1週目が放送されていて(2週目は7月4日深夜)、相手を引き立たせながら自分たちも引き立つという中々かまいたちらしさが出ている番組だった。今回はゲストとしてやってくる芸能人の悩みを聞いて、名言っぽい言葉でアドバイスをするという企画。自粛中のかまいたちYouTubeで名言企画をやっていたから、その派生という感じだろうか。なかでもアインシュタインとの絡みが楽しい。山内と少し交友があるRADWIMPS野田洋次郎に番組のある音楽を作らせたスタッフに対して、「今後、勝手にああいうのするのやめてもろていいですか」と山内。笑った。

3月に試写で観た『はちどり』*1がようやく劇場公開されていたので再見しにユーロスペースへ。今のところココでしかやってなくて、けっこうほぼほぼ満席が続いてるらしい。個人的にはここ10年で観た青春映画のなかでも一番ってくらいのレベルで好きな映画。若草物語と本作が上映される世界がやってきてほんとうによかったなと思う。14歳の少女の「浮き沈み」としか言いようがない心の揺れ動きが非常に鮮明に映し出されていて、ときおりその振幅が社会と触れ合ってしまう瞬間にハッとする。部屋の階を間違えるくらい画一的で普遍的な団地で、地団駄ダンスをする彼女に届いた一個の小包。どこにでもあるけどあそこにしかなかった大切で苦しい記憶。自然すぎてもはや言及する必要はないけれど、女性の描き方の多彩さにも驚く。韓国、キム・ボラ監督の長編処女作。心の機微に触れる繊細さと時代の雰囲気を掴む大胆さがすでに共存してしまっていて、『ヤンヤン夏の想い出』『誰も知らない』をはじめとするいくつかのアジア映画を思い浮かべたりもしたけどこのテイストは唯一無二のものだと思った。多くの人に観られてほしい。

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ちなみにではありますが「2020年上半期ベスト映画」を10個挙げておく。

①ジョン・F・ドノヴァンの死と生 ②はちどり ③架空OL日記 ④パラサイト半地下の家族 ⑤ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語レ・ミゼラブル ⑦もみの家 ⑧ミッドサマー ⑨ラストレター ⑩魚座どうし(別枠:恵比寿映像祭で観たドキュメンタリー『二重のまち/交代地のうたを編む』)

例年のペースからはだいぶ少ない35本しか観れてないけど、満足度的にはだいぶ高い。特に上の3本とか、オールタイムベスト級の好きな映画が多かった。

ニューヨークのYouTubeチャンネルにて「ウーバーイーツでバイトしてる芸人」*2企画。東京では街を歩いていると10秒に1回くらい自転車に乗ったUber eats配達員を見かけるのだけど、そうなるともちろん芸人さんとかもやってるわけで。自分は利用したことがないので全くわからないのだけど、配達員側から見たウーバーイーツあるある、珍事件、裏側が語られていて面白かった。こういうアメトーークのローカル版みたいな企画もっとやってほしいな。女性の配達員はほぼ見かけないという話、こういう状況下でも男性にはわかりやすい職があって、女性にはないのかもしれないなと考えさせられる。

坂元裕二脚本の新作ドラマ『スイッチ』は、最初けっこう微妙かな(というか『最高の離婚』の下位互換感がすごすぎて)と思ったけど徐々にエンジンがかかってきて、1時間半経ったあたりで急に完全体の坂元ドラマが現れてしっかり度肝を抜かれた。序盤から中華の円卓であったり観覧車であったり“円環”を意識させているのだけど、それが松たか子が持つ“スイッチ”と阿部サダヲの7回にも及ぶ救済という人生の円環に繋がっていくとは。友だちと話してるとこのドラマは“秘密”についての話だと言っていて、カルピスの好みの配分とか両親の死とか、暗黙のうちに相手の感情を読み取る瞬間など、確かに相手の生態を知れば知るほど深まる人間関係のあり様が描かれていたと思う。でも中村アン眞島秀和が彼らの横に配置されているのは、そうした閉じた空間(=円環)から抜け出す美しさを描こうとしているからではないだろうか。再び円卓に立ち返るラスト。たぶん同じことをあの4人は繰り返しながら、やがて松たか子眞島秀和と、阿部サダヲ中村アンと結ばれていったほうが結局は幸せなんじゃないかなと何となく思った。ずっと同じことを繰り返していくのでもいいか。ぜひ連ドラ化してもらって、岸井ゆきのにももっとスポットを当ててほしい!

YouTube特集の『クイック・ジャパン』最新号*3。記念すべき150号目で僕も書いているのだけど(4号連続、やったー!)、他のページだと空気階段・水川かたまりの書き下ろし小説「アサミ〜愛の夢〜」がめっちゃ面白かった。ちょっとエッチで予測不能なロマンティックSF(?)小説。今度YouTubeで朗読劇もやるみたい。鈴木もぐらは高円寺に帰還したらしいし、そろそろ『空気階段の踊り場』に手を出したほうがいいな。

爆笑問題カーボーイで先週の霜降りANN0についての話題。「逆境を笑いで跳ね返した」と美談化されていることに苦言を呈しつつ、「そんな美談じゃないから。『笑いで返した』とかそんなことじゃない。おかしくなってボケまくって、ボケというモザイクで股間を隠しただけ」と現実に引き戻す太田さん。確かにそうで、すぐに私たちって簡単な話というか美しい話にしたがるよねってちょっと反省。「ただめちゃくちゃ面白かった」、それだけでいいのだ。それ以上の話については今週の放送冒頭でじっくり話していたしね。

今週の『相席食堂』はようやく収録が再開し、コロナ自粛前にギリ撮っていたというロッシーと須田亜香里のロケを放送。「相席食堂ってこんなんやった?」とのノブの発言どおり、訳の分からない展開に(笑)。まだ続くんかいと思ったけど来週の放送も楽しみ。

脚本・野木亜希子(『逃げ恥』『アンナチュラル』『けもなれ』など)×演出・塚原あゆ子(『アンナチュラル』『グッドワイフ』)のTBSドラマ『MIU404』の放送がようやく始まった。刑事ドラマだからストーリー的には『アンナチュラル』路線で、軽妙でスピーディな塚原演出によって気持ちいい二転三転ドラマが展開されている。というのを期待してたけど、第1話の時点ではあんまりうまくいってないというか、それこそ『アンナチュラル』の下位互換感、二番煎じ感が……。とくに星野源の演技と米津玄師の主題歌、安っぽいカーアクションがちょっと微妙…。『日本で一番悪い奴ら』と『最高の離婚』での性格を両方感じる綾野剛のキャラクターはいい感じなので、あまり期待しすぎず面白い回が2、3個あれば嬉しいなくらいのテンションで観ていきたい。

 

今週食べたいカルチャー

『あちこちオードリー』ハライチゲスト回の後半が6月30日に放送。先週の回も面白かったけど今週は相方への不満が爆発するみたい。

ハロプロソロフェス!』CSテレ朝で7月4日放送。その次の週には観客を入れてのライブをやるということでその再始動の早さに驚きつつ、ハロプロ過去楽曲を現メンバーがソロで歌うというこの企画もめっちゃ面白そう。倍率えぐそうなライブのチケットも当たっててほしい。

『カセットテープ・ダイアリーズ』7月3日公開、ブルース・スプリングスティーンに救われたパキスタン移民の少年を描いたイギリスの青春音楽映画。前評判がめっちゃよくて楽しみ。

あと映画館で『もののけ姫』やってるので観たい。