縞馬は青い

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エロティックな三浦さん/冨永昌敬『素敵なダイナマイトスキャンダル』

f:id:bsk00kw20-kohei:20180329150441j:image『素敵なダイナマイトスキャンダル』本予告映像 - YouTube

(短文レビュー)

幼い頃に実の母親が隣の家の息子とダイナマイトで心中をした、という驚きの体験をもつ雑誌編集者・末井昭氏の同名自伝を原作として映画化されたのがこの作品。

 「ある一人の人物の栄枯盛衰もの」という括りでいうと白石和彌監督の『日本で一番悪い奴ら』に質感が類似している本作。ゆってもこちらの監督は『南瓜とマヨネーズ』等の冨永昌敬であるのでそこまでのジェットコースター感や誇張されたようなドラマチックさはなく、ただひたすらに、けっこう落ち着いたトーンで末井昭という興味深い人物の人生を描ききっていました。まぁ誇張した演出を加えなくとも刺激的な昭和世界と十分におかしな人生が繰り出されていくので飽きずにすごく楽しめるんですよね。

こたつや職場など、あるいはポケットから出てくるあれやもっと言えば家を出て行った母の姿まで、「出るもの」と「入るもの」が象徴的な映画ですが、そのことによって彼の生き様に豊潤さが増していくのは興味深かったです。また、頻出する「体の一部を怪我していて眼鏡が曇っている」人物たちのことをどう捉えるのか、というのも面白いところ。あんな風に目に見える傷よりも、目に見えない傷を抱えている人の方がこえーな、ってちょっと思った。

そして、本作は何と言っても三浦透子さんが素晴らしすぎる映画です。『月子』で体現したような特殊な演技に加え、艶やかな佇まいやぶっきらぼうな仕草まで、その一挙一動がすごく幅広くバリエーションに富んでいて吸い込まれてしまう。21歳でこんなに多くの色を出せるのは驚きしかないです。これからも楽しみな女優さん*1

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*1:『架空OL日記』のかおりんとスカートの諸々のMVがめっちゃ好き。顔が好きなんだと思います。