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『おじいちゃん、死んじゃったって。』/森ガキ侑大

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今年も、血の繋がらない家族が描かれた『幼な子われらに生まれ』や『彼らが本気で編むときは、』、家族に危機が訪れるSFちっくな『サバイバルファミリー』、『美しい星』などが公開され、《家族》を題材にするとそのバリエーションに事欠かない日本映画ですが、今作『おじいちゃん、死んじゃったって。』は極めて"普通"な家族を描いています。そういった意味では、日本テレビ夏クールの『過保護のカホコ』に少し似た部分もあり、両作には一般的な家族にもやはり煩わしさがつきものであるという、共通したイメージを受け取ることができます。こういった家族ドラマは、上に挙げたマイノリティ家族よりも普遍的で、より共感性を得られやすいのではないでしょうか。

おじいちゃんの死による「お葬式」で集まった2組の家族が、ときに衝突しながら成長を遂げていく分かりやすいストーリー展開。お葬式という固そうな題材を扱いながらも、クスッと笑わせる場面もあり、非常に見やすい。この「お葬式」「家族」「コメディ」というキーワードで思い浮かぶのは伊丹十三監督の『お葬式』という映画ですが、下世話で醜い大人たちを観れるという点など、この映画にかなり似ていると思います。

既存の家族映画に似てるなと思わせる場面は多かったけど、それを超えてくることは決してないように感じてしまった。特に、予告編でもあるけど「私、おじいちゃんが死んだとき、セックスしてたんだよね」というセリフ、劇中で2度発せられるのだけど、明らかに『永い言い訳』のあのセリフなのに加えて、その発言と末路に重みがない。そんなこと改めて言葉に発しなくても分かってるよ…という発言の多さと言葉選びのセンスのなさに段々引いてしまった。

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兄弟の取っ組み合いは『マイヤーウィッツ家の人々』が最高だったからなぁ。ストーリーもセリフも、オリジナル性に欠けてしまった印象がある。コメディとしての笑いの取り方もあまりピンとこない。ただ、岸井ゆきの岡山天音小野花梨、池本啓太といった若手俳優陣の演技は見てて楽しかった。