縞馬は青い

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映画とか、好きなもの

らーめん・映画紀行❶中津・梅田

梅田に映画を観に行くときは軽い小旅行のような気持ちです。とにかく面白い映画と美味しい昼食を摂りたいと意気込みながら電車に乗り込みます。ここで言う昼食は大体ラーメンになってしまうんですが…。

1時間の道中の暇を潰そうとAmazonプライムで『メイドインアビス』2話目を観ました。これはもう完全に好きなジャンルなんですよね。『テガミバチ』とか最近だと『約束のネバーランド』とかの「この世界を抜け出して未知なる世界へ」冒険しちゃう映画がとにかく好きです。雰囲気が少し湿っぽい感じも共通して好んでいる点です。2話では一気に加速してヒロインの心情が見えてきました。今後も楽しみだな。

 

さて今日見る映画は2本。その前にシネリーブル梅田から徒歩3分くらいの所でラーメンを食べます。食べログ教の信者である私は、この店の得点が【3.5】を超えていることをしっかりと確認して向かいました。駅から少し離れ、大通りからも外れた人通りの少ない場所に綺麗なお店がありました。食したのは「煮干し醤油ラーメン 味付玉子乗せ」。

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恥ずかしながら煮干しラーメンというものを初めて食べたんですけど、旨味が充満したスープに舌鼓を打ちました。チャーシューも柔らかすぎて橋で持つと少し崩れてしまうほど。ジューシーで麺との相性も抜群でした。こんなに美味しいラーメン屋さんがいつも通っていた映画館の近くにあったなんて…。1年前の自分に教えてあげたかったよ…。

 

卓上に置いてあった飴を舐めて意気揚々と店を後にしました。本日1本目はシネリーブル梅田にてジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』。

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私は敬意を込めてジャムおじさんと呼んでいますが、この方の作品はハマるときとハマらないときの差が激しいです。色々過去作を観て分かったことは、「愛らしい女性キャラ」が登場すると一気に華やかに面白味が増すということです。今作はジャムおじさんの作品の中でも微妙な方でした。個性的なキャラクターが多いんですけど親近感が湧く人物がいなかったのが原因かもしれない。気持ちよすぎて木曜日〜金曜日にかけて寝てしまったのはいい映画体験だったと思います。ジャム作品は家でゆっくり酒でも飲みながら見るのが丁度いいかな。

 

シネリーブル梅田を後にし、曇り空でそこまで暑くない梅田周辺を15分くらい歩き、次なる目的地・テアトル梅田へ向かいました。ここで観るのは三島有紀子監督の『幼な子われらに生まれ』。この映画の情報を知ったのは2ヶ月前くらいかな。家族映画をこよなく愛し、大学でもそれを題材に論文執筆中の私にとって、「子連れ再婚」や「夫婦別姓」といった売り文句には敏感です。今夏の最重要作品に特定した私は、早速過去作の『しあわせのパン』と『硝子の葦』を観て予習を進めました。この2作品の対照的な雰囲気にまずは驚かされるのですが、どちらもやはり「家族」というものを裏テーマに据えていました。『硝子の葦』なんかはミステリーとしてもよく出来てますし、役者の演技も絶品なので是非観て欲しいです。Amazonプライムで観れますよ。(Amazonの回し者ではありません)

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『幼な子われらに生まれ』は紛うこと無き傑作でした。もう驚いてしまいましたね。脚本の素晴らしさはもちろんのこと、役者の演技が凄まじいです。特に子役の3人がこの映画を1段階も2段階も上に押し上げる功労者となっていました。詳しい感想は別エントリーで記すかもしれませんが、とにかく、1年に1本のペースで家族映画の傑作が生まれるこの国に生まれてよかったと心から思ったのです。気持ちよく感慨に耽りながら帰路に着きました。